2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F03007
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中見 立夫 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUDEBILIGE S. 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | モンゴル / 中国 / 社会変動 / 清朝 / 開発 / 帝国 / 民族問題 / 行政 |
Research Abstract |
本研究課題において、研究代表者・中見は、分担者(外国人研究員)ソドビリグとともに、清朝末期の時期に焦点をあて、清朝政府の変容が、その政策を通じて、モンゴルの社会にどのような変化をもたらしたかについて、共同研究をおこなうことを目的としている。いうまでもなく清朝は、今日の中国のいわば原型を作った王朝であるが、その支配下にあった非漢民族地域についての実証的な研究は遅れている。特に、アヘン戦争以降の時期においては、清朝は満洲人の王朝から漢人官僚に支配される体制へとその性格が変わり、モンゴルに対する政策も急激に転換し、モンゴル社会も変化の波にさらされる。このテーマは、今日の中国が抱える民族問題の淵源を歴史的な視野でとらえること、さらには世界史のなかでの「帝国」の解体と民族の再編、開発と政策についての問題を考える点でも意義がある。 最終年度の平成17年度分担者ソドビリグは、(2005年8月、帰国)においては、分担者ソドビリグは、日本外務省外交史料館、東洋文庫、京都大学、天理大学図書館などに所蔵される、研究課題に関する一次資料の調査を継続しておこない、分析をおこなうと同時に、前年度において日本、米国などの国際シンポジウムでの報告を活字化する作業をおこない、2005年7月にアジア・アフリカ言語文化研究所でおこなわれた研究セミナーで研究実績の報告をおこなった。 研究代表者中見も研究課題に関連する著書・論文を発表し、2005年8月、北京でおこなわれた国際会議において、ふたりの共同研究の成果を発表した。分担者ソドビリグの今回の滞在による研究は、近く、中国において漢語による単行本として出版されるほか、その一部は日本語で日本の学術誌に掲載される。
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Research Products
(7 results)