2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F03080
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岩壷 卓三 関西大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUCIU CLAUDIU VALENTIN 関西大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ダンパ / コロイダルダンパ / 疎水化シリカゲル / 水・グリセリン・ホルムアミド / 接触角ヒステリシス / 分子動力学シミュレーション / 静特性・動特性 |
Research Abstract |
本年度次の研究テーマを行った。 1.コロイダルダンパの静特性に関する実験的研究。目的はコロイダルダンパに適した(ダンパのn回目の動作ができる、ヒステリシスの面積が大きい、疎水化シリカゲルを安価に製作できる)コロイドを実験より検討した。低温・高温下での動作を保証するために不凍液(水とグリセリンの溶液)・不蒸発液(水とホルムアミドの溶液)を用いた。水を用いた場合ダンパの動作温度0〜100℃であるが、グリセリン・ホルムアミドを用いると-25〜155℃まで拡大できた。 2.コロイダルダンパの動特性に関する実験的研究。目的は一自由度加振機と作動室が一つで一方向だけのエネルギーを散逸することができるシングルコロイダルダンパを用いてより詳しい基礎的な動特性を明らかにした。また、現在一般的に使われているダンパの特性が得られるような作動室が二つ存在する構造をした正負の力を減衰することができるダブルコロイダルダンパを用いて、ダンパの実用化にむけての動的実験を行い、各種パラメータ(周波数、変位、圧力)に対する性能の影響を調べた。長時間連続で動作させた場合シリカゲルの効果は260分(78,000回)以上耐久性が持続することを確認した。 3.コロイダルダンパに関する理論的研究。 3.1.ナノ流体力学の境界条件に関しての研究。目的は細孔の粗い表面の場合コロイダルダンパの散逸メカニズムを明らかにし、一般化流体力学の理論に表面粗さの影響を入れた。散逸エネルギーを最大するために、細孔直径に対して最適シリカゲルのナノ粒子直径及び最適ナノ粒子の配置の粗さを表す角がわかった。 3.2.分子動力学シミュレーションを用いた疎水処理材料の創成。目的は最適疎水処理の構造を調べた。シリカゲル表面の水酸基と疎水処理分子が100%反応した理想的な表面ではC4分子が最適であり、実際に得られる50%の反応で疎水処理を行う場合C4〜C8が最適である。シミュレーション結果と実験結果は一致した。
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Research Products
(5 results)