2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロエマルションを用いる有機溶剤ベース製品の水ベース化に関する研究
Project/Area Number |
03F03097
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
国枝 博信 国立大学法人横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RODRIGUEZ Carlos 国立大学法人横浜国立大学, 環境情報研究院・國枝研究室, 外国人特別研究員
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Keywords | マイクロエマルション / 界面活性剤 / worm-likeミセル / 粘弾性 / 動的光散乱 / 相挙動 |
Research Abstract |
研究課題にかんして、1)ショ糖脂肪酸エステールが形成する粘弾性溶液 2)ミセルキュービック液晶相 3)逆ミセルキュービック液晶相 4)マイクロエマルションの新機能 5)フッ素系マイクロエマルションに関して研究 1)ショ糖脂肪酸エステールが形成する粘弾性溶液 安全性に優れ、環境に優しいショ糖脂肪酸エステール水溶液に親油性補助界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはモノラウリン)を添加した時の相挙動及粘性挙動について検討した。それらに及ぼす油や塩の添加効果についても検討した。 親油性補助界面活性剤を添加すると界面活性剤が比較的低農度でも粘弾性が急激に増加する。 ショ糖脂肪酸エステール/水/親油性補助界面活性剤系の相挙動及び、粘弾性挙動はNaBrのような塩の影響を受けにくい。これに対して、水/カチオン界面活性剤/親油性補助界面活性剤系は塩の影響を受けやすい。 水/ショ糖脂肪酸エステール/親油性補助界面活性剤系に油を添加し、マイクロエマルションを形成した。油はミセルコアに可溶化されると粘弾性が減少し、パリセード層に可溶化されると粘弾性が増加する。 2)ミセルキュービック液晶相 界面活性剤の親水性が非常に強い時は球状ミセルが立方晶に充填したミセルキュービック液晶が形成されます。そのミセルキュービック液晶に油を添加した時の粘性挙動について検討した。界面活性剤/水の2成分系のミセルキュービック液晶の粘性が極めて高いが、一相の領域(キュービックマイクロエマルションの領域)で油が添加するにより、粘弾性が更に増加する。しかし、相分離が起きると、ミセルキュービック液晶を外相として用いた乳化を形成し、その乳化の粘性が油の添加により減少する。 3)逆ミセルキュービック液晶相 界面活性剤の親油性が非常に強い時は逆ミセルが詰まった粘性が高い逆キュービック液晶が形成され、一相の領域(逆キュービックマイクロエマルションの領域)で水が添加するにより粘弾性が更に増加する。 4)マイクロエマルションの新機能 市販の非イオン混合界面活性剤水溶液を用いて、水ベースとしたマイクロエマルションを形成した。このマイクロエマルションの潤滑の機能と粘弾性調べたところ、市販の油ベースの流体の変わりに使用できることが分かった。 5)フッ素系マイクロエマルションに関して研究 フッ素系界面活性剤を用いて、マイクロエマルションを形成した。そのマイクロエマルションはテンプレートとして用いて、ヘキサゴナル構造を持つメソポーラスシリカを形成した。そのメソポーラスシリカの細孔が油の可溶化量により変化することが分かった。
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Research Products
(4 results)