2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F03134
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QIU D 順天堂大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 生態学的研究 / 人口動態死亡統計 / 患者調査 / 国民栄養調査 / コホート研究 / 性比 |
Research Abstract |
昨年に引続き、人口動態死亡統計の解析を行った。1990〜1994年までの分析結果では慢性リウマチ性心疾患の年齢調整死亡率が男性より女性の方が高かった。胃がんの年齢調整死亡率では男性が高値であったが、若い年齢階層(0-39歳)において女性が高かった。これらの結果は1995〜2000年の分析結果と一致していた。 男女別に死因・疾患別年齢調整死亡率及び年齢調整受療率と生活習慣及び食品・栄養摂取量との地域相関を検討した。データは(1)2000年人口動態死亡統計及び1995年国民栄養調査(2)2002年人口動態死亡統計、2002年患者調査及び1996年国民栄養調査を利用した。悪性新生物、脳血管疾患、心疾患及び女性で受療率が高い疾患について、男女別に都道府県別年齢調整死亡率及び年齢調整受療率を算出した上で死因・疾患ごとに都道府県別分布図を作成した。さらにスピアマン順位相関係数で有意な項目について重回帰分析を行った。結果に関しては死因及び疾患によって、関連する因子は異なるが、生活習慣や食品摂取量との地域相関が認められた。男女に共通する関連因子のあるものの、また全く共通因子のない死因・疾患が明らかになった。 Cox比例ハザードモデルにより文部科学省研究費大規模コホート研究データを利用して部位別がん死亡の性比を検討した。年齢、喫煙及び飲酒は交絡因子として解析した結果では性差に関しては喫煙の影響が最も大きく、飲酒の影響はそれほどでもなかった。年齢調整で性差が認められない死因は胆のうがん及び甲状腺がんであった。喫煙で調整しても性差が認められるのは食道がん、胃がん、直腸がん、肝がん、肺がん及び腎臓がんであったが、喫煙で調整すると性差が有意でなくなるのは結腸がん、膵がん、喉頭がん、その他の部位不明の胆道がん及び膀胱がんであった。
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Research Products
(2 results)