2004 Fiscal Year Annual Research Report
超音波造影剤気泡におけるシェルが気泡振動に及ぼす影響と臨床応用における役割の解析
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03F03221
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 洋一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALLEN John Sharer 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ultrasound / contrast agent / drug delivery / destruction / gas diffusion / solid mechanics |
Research Abstract |
日本に来てから参加した学会は非常に有意義な経験となっている.2004年の5月末から6月初めに横浜で行われた「第5回国際混相流会議」では,シェルを有す超音波造影剤の崩壊挙動について発表を行い,有意義な質疑応答の機会を得ることができた.このような造影剤の崩壊現象は,体組織でのパフュージョンの観察や,薬剤の担体としての超音波造影剤を超音波で意図的に破壊することによって局所的に薬効を得る「ドラッグ・デリバリー・システム」などにおいて重要な役割を担っている.しかしながら,この超音波造影剤の破壊メカニズムに関しては,実験的な検証に比べて理論やモデル化が遅れており,その理解が不十分であるのが現状である.そのため,東京大学在籍中には,ドラッグ・デリバリーで用いられる超音波造影剤について自身の理論の拡張,および2重の層になった超音波造影剤モデルの開発も行った. さらに,当研究室の超音波研究グループの成果をサマライズした論文の作成に携わった.本論文は2005年の1月に発行されている.論文中では主として超音波造影剤の発熱作用増強効果の部分に貢献したほか,論文全体の文章校正にも参加している. また,当外国人特別研究員は2004年9月からハワイ大学の助教授となっているが,2004年の9月に行われた「第4回治療超音波に関する国際会議」においても当研究室の超音波造影剤に関する研究を行っている発表者の共同研究者となるなど,引き続き当研究室と協力した研究活動も行っている.
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Research Products
(2 results)