2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F03254
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
亘理 文夫 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIAO Susan 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | コラーゲン / ナノマテリアル / GTR / 複合材料 / アパタイト / 生分解性 / ポリ乳酸 / 再生 |
Research Abstract |
(1)ナノ炭酸化アパタイト/コラーゲン複合体の開発 21世紀高齢社会で必要な新しい骨置換性材料を開発するために、ナノ炭酸ハイドロキシアパタイト/コラーゲン(nCHAC)複合体を室温にてバイオミメティック方法で調製した。この複合体は、ナノサイズで低結晶化度を有する天然骨の同様な無機相を示し、2.8-14.7wt%の炭酸基を含んでいる。TEMにより、この複合体のミクロ構造は、天然骨の階層構造に類似した石灰化コラーゲンファイバー束と確認された。単一の石灰化コラーゲンファイバーの直径はおよそ4nmである。炭酸及びコラーゲン含有量依存性を調べると、炭酸濃度により結晶サイズとコラーゲン線維束の構造は変化した。バイオミメティックな組成とミクロ構造を有するnCHAC複合体は硬組織治療法に有望である。 (II)傾斜機能型GTR膜の開発 従来、骨や歯周組織の再生に用いられてきたGuided Tissue Regeneration(GTR)膜は全体にわたり組成と構造が均一なままであった。本研究では傾斜機能材料(FGM)の概念を導入し、一方の面は多孔質で細胞成長が容易であり、反対面は平滑で歯周病治療においては細胞付着が困難な、三層構造から成るGTR膜を開発した。三層構造によりアパタイト含有量は0%(PLGAのみ)から、最大5%まで変化し、互いに強く接着し、良好な柔軟性を有している。この生分解性複合膜は、nCHAC添加により、生体適合性に優れ、天然骨と同等の成分とナノ結晶サイズを有し、天然骨に対して高い骨伝導性を示す。MC3T3-E1骨芽細胞をこの3層複合膜上で培養すると、純PLGA膜よりも、良好な反応性を示した。
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Research Products
(6 results)