2004 Fiscal Year Annual Research Report
高機能ポリオレフィンの精密合成を可能とする高性能遷移金属錯体触媒の設計と合成
Project/Area Number |
03F03295
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
野村 琴広 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG W 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 遷移金属錯体触媒 / ポストメタロセン / オレフィン重合 / ポリエチレン / チタン錯体 / 触媒設計 / バナジウム錯体 / 均一系触媒 |
Research Abstract |
本課題は、ポストメタロセン型のバナジウム錯体触媒の構造や電子・立体的性質の特徴を生かして、従来にはない新しい高機能ポリマーを創製することを主目的としている。また、新規高性能錯体触媒の候補として、(触媒性能に関する報告例のない)キレート4座配位子を有するチタン錯体に注目し、オレフィン重合触媒としての可能性を追求している。平成16年度の主な成果は以下の通りである。 バナジウム錯体、VCl_2(N-2,6-Me_2C_6H_3)(OAr)(Ar=2,6-Me_2C_6H_3など)、によるエチレンと各種オレフィンとの共重合を検討し、同錯体触媒がエチレンと環状オレフィンとの共重合に極めて高い触媒活性を示し、超高分子量ポリマーを与えることを見出した(論文投稿予定)。触媒活性やオレフィンの相対反応性、生成ポリマーの分子量は使用する助触媒(有機Al化合物)の影響を強く受け、これは触媒活性(カチオン)種と助触媒(アニオン種)との相互作用に起因することを明らかにした。また、芳香族ビニルモノマーの重合は進行せず、エチレンとの共重合でも直鎖状ポリエチレンを与えた。 キレートアリロキソ配位チタン錯体触媒によるオレフィン重合のための触媒設計に関する知見を得ることを目的に、シクロペンタジエニル-アリロキソチタン錯体触媒によるエチレンと環状オレフィン(ノルボルネンやシクロペンテン)との共重合を検討した。ノルボルネンとの共重合では、モノマーの相対反応性や生成ポリマーのミクロ構造が使用する配位子に大きく依存した。また、シクロペンテン(CPE)との共重合も進行し、高選択的にCPEが1,2-挿入した均一組成の共重合体を与えた。従来技術では達成できなかったシクロヘキセンとの共重合も進行するようになった。現在、新しい配位子の合成と単離及び触媒性能評価を検討している。
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Research Products
(4 results)