2005 Fiscal Year Annual Research Report
植物のタイプ2カチオン/プロトンアンチポーターの発現と機能解析
Project/Area Number |
03F03317
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
高倍 昭洋 名城大学, 総合研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TIAN Chunjie 名城大学, 総合研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 塩ストレス / Na^+ / H^+アンチポーター / 耐塩性植物 / 食糧 / 砂漠の緑化 / 植物バイオ |
Research Abstract |
植物のNa^+/H^+アンチポーターは,NhaP(CPA1型、細胞質膜に局在するSOS1および液泡膜のNHX1が属する)、NapA(CPA2型)、NhaD型が存在すると予想されている。アラビドプシスのCPA1は8個存在し、CPA2は35個(28のCHX、5つのKEAと2つのNhaD)存在すると考えられている。しかし、それらの機能は、ほとんど知られていない。本研究では.耐塩性にとって重要なCPA2遺伝子に注目した。今年度はCHX15遺伝子について検討した。調べるために、PCR実験を行なった。しかし、CPA2遺伝子のmRNAの変化が小さく、mRNAの変動と耐塩性を関係つけるのは無理であると結論した。マイクロアレイの結果も、CPA2のmRNAの変動が比較的小さいことを示している。そこで、我々は、PCR方法によってCHX15遺伝子を単離した。単離した遺伝子を、Na^+/H^+アンチポーター活性の欠損した大腸菌変異細胞TO114で発現させたところ、CHX15がTO114変異体の塩感性を相補することが明らかになった。また、CHX15はK^+/H^+およびNa^+/H^+アンチポーター活性を示した。また、K^+の取り込み活性があることも明らかになった。部位特異的変異体を作成し、カチオン輸送に重要なアミノ酸を明らかにした。CHX15のmRNAは塩ストレスにより茎で6倍、葉で4倍減少することが明らかになった。CHX15過剰発現植物は、野生型よりマンニトールによる浸透圧ストレスに弱かった。同様な現象は、塩ストレスでも観察された。CHX15プロモーターとGUS遺伝子を導入した植物の解析から、CHX1は師管領域で強く発現することが明らかになった。 ラン藻のNa^+/H^+アンチポーターをストレスに誘導されて根で特異的に発現するプロモーターを用いて、タバコの細胞質膜で発現させることを試みた。その結果、形質転換植物は塩ストレスにより耐性であることが明かとなった。
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Research Products
(3 results)