2004 Fiscal Year Annual Research Report
冷温帯林生態系における土壌炭素貯留量を広域・高精度に推定する手法の開発
Project/Area Number |
03F03358
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
秋山 侃 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賈 書剛 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | 土壌圏 / 森林生態系 / 土壌調査 / 土壌炭素貯留 / 炭素循環 / 地球温暖化 / 土壌サンプラー / 土壌呼吸 |
Research Abstract |
賈 書剛氏は「冷温帯林生態系における土壌炭素貯留量を広域・高精度に推定する手法の開発」に関する研究に従事し、2004年度には以下のように進捗している。(1)土壌サンプラーの開発と利用は本研究の手法開発上重要な部分である。さらに幅広く利用できる便利な土壌サンプラーの開発を目指し、改良型土壌サンプラーの設計が完了し、岐阜大学実験工場に依頼し試作している。また、(2)簡便な「特定土層調査法」を検証するために、高山試験林周辺に40箇所おいて50-60cm特定土層による土壌炭素貯留量の再調査を行った。(3)開発した手法を広域的に適用するため、衛星画像及び航空写真を利用し、高山試験林を含む大八賀川流域の多様な生態系における土壌炭素貯留量の調査を行うとともに、画像処理・分類などを行っている。 成果の学会発表については、システム農学会2004年春季及び秋季一般研究発表会で冷温帯落葉広葉樹林の炭素循環11.植物残体(リター・倒木と立枯れ木)の減少率、および12.生態系の炭素貯留量の解析、について発表した。さらに2005年3月の第116回日本森林学会大会で「土壌圏における土壌・土壌ガス・土壌水採取の道具及び研究例」について発表する。 論文としては「冷温帯林土壌圏の炭素動態3.特定土層に基づく土壌炭素貯留量の簡便調査・推定法」及び「リモートセンシング生態学」がシステム農学20巻2号に掲載された。このほか,"A precise, unified method for estimating carbon storage in cool-temperate deciduous forest ecosystems"が雑誌Agricultural and Forest Meteorologyに受理された。 これらの成果は「冷温帯林生態系とくに土壌圏における炭素動態に関する研究」として、システム農学会により2004年度論文賞が授与されるなど、その研究成果が高く評価されている。
|
Research Products
(6 results)