2004 Fiscal Year Annual Research Report
大規模分散システムにおける耐故障プロトコルの性能の研究
Project/Area Number |
03F03756
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
片山 卓也 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
URBAN PETER 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | シミュレーション / 性能計測 / ミドルウェア / プロトコル コンポジション / 耐故障ブロードキャスト / 耐故障分散合意 / ネットワークシミュレーター7 |
Research Abstract |
インターネット上の計算機資源を利用して大規模計算を行うグリッド計算が注目を集めているが,このような大規模分散計算の基本問題は,計算の耐故障性をいかに保つかである.なぜなら,インターネットでは,各ノードが自律的運用され,多くの場合信頼性が十分に高いとはいえないからである.本研究は大規模分散計算の耐故障性,高信頼性を実験的に検証するためのシミュレーションシステムの構築と,その上で耐故障プロトコルの性能解析の研究を行うことである. 本年度の計画は,ソースコードの変更なしに分散プロトコルの実行とシミュレーションを可能にするソフトウェアプラットフォームNekoLSを実現することであったが,これに関して以下のような成果を上げることができた. (1)スイス連邦工科大学ローザンヌ校のSergio Menaとともに柔軟なプロトコル合成機能の設計を行った.現在,研究報告を準備中である. (2)SSFNETシミュレータのNekoLSプラットフォームへの組込みを完成した.これにより,実規模のシミュレーションが可能になった. (3)プロトコルのテストと性能検査のために使われる12台からなるクラスターシステムの構築を完成した. (4)故障検出抽象のための理論的研究を行い,国際会議で発表した. (5)ACM Comuting Surveyに原子ブロードキャスト通信アルゴリズムに関するサーベイ論文を発表した.これは60のアルゴリズムの調査からなる包括的なものであり,4年間の仕事が本年度結実したものである.
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Research Products
(6 results)