2004 Fiscal Year Annual Research Report
Belle実験でB中間子崩壊におけるCP対称性の破れの研究
Project/Area Number |
03F03764
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
高崎 史彦 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RONGA Frederic 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | B中間子 / B中間子・反B中間子混合 / Bファクトリー / バーテックス検出器 |
Research Abstract |
現在、高エネルギー加速器研究機構においてはB-ファクトリー加速器、KEB、とBelle実験装置が順調に稼動し、このタイプの電子・陽電子ビーム衝突型加速器としては世界最高の性能を実現している。これに伴い、Belle実験はこれまでに最大のB中間子崩壊のデータを収集した。現在、このデータの解析を精力的に行い、多くの学術論文として発表してきた。 Ronga氏は電子・陽電子ビーム衝突から生まれるB中間子と反B中間子のうち一方がB中間子で他方が反B中間子であるが、この二つの崩壊点を正確に測定し、B中間子と反B中間子の混合の効果を正確に求め、素粒子の標準理論の検証及び新しい物理効果の探索等を中心研究テーマとして研究を行っている。その研究のために、まず第一に、B中間子と反B中間子の同定のために、Ronga氏は、B中間子の崩壊で生まれる電子やミュー粒子を用いる方法を確立した。第二に、B中間子及び反B中間子の崩壊点を正確に測定するために、Belle実験のバーテックス検出器を使用する方法を確立した。即ち、2003年にBelleグループは、従来使用していたバーテックス検出器をより位置測定精度の優れたものに交換した。この検出器を最大限に利用し、二つのB中間子対の崩壊点を正確に測定するために、従来Belleグループが行ってきた手法を再点検した。このような研究方法を確立し、B中間子・反B中間子混合の正確な測定を現在行っている。その成果は、学術誌に報告されるものと期待される。
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Research Products
(1 results)