2004 Fiscal Year Annual Research Report
河川地形変化の基礎理論と予測シュミレーション・モデルの構築
Project/Area Number |
03F03786
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
細田 尚 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASHIQ Muhammad 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 河川環境 / 河川地形変化 / 洪水流 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は,治水だけでなく環境の観点から,洪水時の河川流と河川地形の変化を精度よく予測し,河川改修後の澪筋の維持の検討などの河道設計に用いることができる河川シミュレータについて検討することを目的としている.得られた成果は下記のように要約される. 前年度に引き続き,基本モデルとして実設計に用いることができる実用的な水深積分型平面2次元流モデルを考え,モデルに考慮する項目の有無(モデルのバージョン)による違いを検討した.モデルをせん断不安定による大規模渦の再現性,乱流モデルのレベル(線形0方程式モデルと非線形0方程式モデル),2次流の取り扱い等でそのバージョンを分類し,モデル河川や実河川の洪水流を再現計算した.その結果,連続蛇行水路の水理実験で得られた流速分布や河床変動を再現するためには2次流の位相差を運動量式に考慮したモデルを用いることが必要な場合があることを確認した.また実河川の洪水流再現計算において下流端水位の条件がない場合や洪水の途中で破堤が生じる場合の計算法などを開発した. さらに,実河川の砂礫の琉砂量に関して,特別研究員のこれまで行ってきたの実験結果を整理・解釈することで,粒径分布が広い範囲にわたる場合の精度よい粒砂量の経験式を提示した.また,自然河川における流量,川幅,粒径,水深の相互関係(レジーム則と呼ばれる)について,本研究費によるカナダ国での河川データ収集結果を整理・解釈することにより考察した.その結果,流量や粒径などの広範な範囲で適用できるレジーム則について提案した.
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Research Products
(2 results)