2004 Fiscal Year Annual Research Report
励振とトンネル検出用のナノ位置決めアクチュエータを組み込んだRFナノ電気機械システム
Project/Area Number |
03F03792
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 博之 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AGACHE Vincent 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | トンネル電流 / 半導体マイクロマシーニング / ナノ加工 / 電子ビームリソグラフィー / AFM / プローブリソグラフィー / 静電アクチュエータ |
Research Abstract |
本研究の目的は、半導体技術を援用したマイクロ・ナノ加工によりGHz帯の振動子を作り、無線情報通信に用いる送受信機の格段の性能向上と、小型1チップ化を図るものである。 このため本研究では、近年急速な発展を遂げているマイクロマシーニング技術に着目し、これを用いて10〜100ナノメートル級寸法のシリコン振動子を作り、高性能無線送信機に必要なGHz帯の共同周波数の実現を目指す。10nmを切る立体微細加工ができるだけでなく、CMOSチップの製造プロセスと適合性がよいマイクロマシーニング技術を用いて、1チップの集積化を目指す。 1.GHz振動子の製作 GHzの機械的振動子が実現可能かを確かめるため、シリコン基板上に刃形の振動子および静電駆動と検出用電極を作った。静電ギャップ間隔を100nm以下にすることにより、静電結合による1.1GHzの振動の励振と検出に成功し、真空中で180のQ値を得た。 2.原子間の顕微鏡(AFM)による微小振動検出 AFMのノンコンタクトモードを利用して、マイクロ振動子の共振検出に成功した。共振周波数6.35MHz、空気中のQ値が8という結果を得た。 3.トンネル電流に基づく振動検出デバイスの製作 振動子を小型化すると振動振幅も小さくなり、検出方法が問題となる。本研究では、真空トンネル電流が0.1nm程度のギャップ変化に応じて一桁増減する現象に着目し、マイクロマシン応用トンネル電流センサを適用することで、超高感度の振動検出を検討した。両持ち梁構造で16MHzから1GHzの共振周波数を持つ振動子および、約1GHzで体積振動する四角形の共振子を、励振用電極、トンネル電流検出用の針、トンネルギャップ調節用アクチュエータなどと一体化したデバイスを作製した。
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Research Products
(2 results)