2004 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞からの電気・光学的信号を検出するためのマイクロデバイス
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03F03794
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 輝夫 東京大学, 生産技術研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LENNON Erwan 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 光造形 / マイクロ流体デバイス / 細胞培養 / 組織構築 / 生分解性材料 / 発泡性材料 |
Research Abstract |
細胞の計測を目的として実際に設計を行ったデバイスを製作し、インピーダンス計測の実験を行った。具体的には、マイクロデバイス上に形成した流路の底にあたる面に2次元的な電極構造を形成したものと、流路の両壁面に対向する3次元的な電極構造を形成したものを製作した。2次元的な電極構造の製作は容易で、一般的な金属薄膜のパターニングによって行うことができる反面、その電極上で細胞を培養する際には、細胞の付着を促進する(あるいは剥離をおさえる)ための工夫が必要となる。逆に、3次元的に対向する電極構造を得ることによって、電気力線が平行になるような一様な電界を形成することが可能となり、より詳細な計測を行うのに適しているが、新たな加工技術が必要となる。実際に製作したデバイスを用いて、株化したガン由来の肝細胞や腎血管内皮細胞などの培養を行い、主として細胞が形成する組織の形態に応じて、電気特性の変化が見られることを確認した。その過程において、インピーダンス計測を行うためのキャリア溶液の組成や、細胞の懸濁方法方法、さらには微小流路壁面への細胞付着を防止する方法などについてそれぞれ検討を加え、細胞計測のためのマイクロ流体デバイスに関する実用技術の基盤を整備しつつある。具体的には、 1)内部に電極を有するマイクロ流体デバイス製作法の改良 ・シリコーン樹脂の収縮特性の把握と電極構造との位置合わせ精度の向上 ・平行に対向する3次元電極構造の実現 2)細胞を用いた計測実験 ・HepG2、Endothelial Cellなど具体的な細胞を用いた計測と結果の考察 ・計測系の確立 などを行った。
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Research Products
(2 results)