2005 Fiscal Year Annual Research Report
高温衝撃風洞及び飛行試験によるスクラムジェットエンジンに関する研究
Project/Area Number |
03F03862
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
伊藤 勝宏 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・複合推進研究グループ, 研究領域リーダ
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROWAN Scott Andrew 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・複合推進研究グループ, 外国人特別研究員
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Keywords | スクラムジェット / 力計測 / 粘性抵抗 / 摩擦抗力 / 抗力低減 / フィルムクーリング |
Research Abstract |
スクラムジェットエンジンが作動する高速な飛行範囲ではエンジン内部の摩擦抗力が大きくなり、それが主たる原因となって未だ十分な正味推力が得られていない。この摩擦抗力を減らすため、エンジン内の壁面から燃料を気流に対して平行にスロット噴射する方法が最も効果的だと言われている。しかし、平行スロット噴射法を使うとエンジン内における燃料と気流の混合が悪くなり、摩擦抗力を低減させても全体的なエンジン性能は低下した。そこで本研究では、十分な混合や燃焼を確保しながら、スクラムジェットエンジン内の摩擦抗力を低減してエンジン性能の向上を図った。 実験で、摩擦抗力を減少する平行スロット噴射と混合を促進するハイパー・ミキサー噴射を使用してスクラムジェットエンジンの性能を調べた。スクラムジェットエンジンの飛行範囲内であるマッハ数7の気流条件で、エンジン内部の圧力とエンジンにかかる力を計測した。平行噴射をしなかった場合、着火が遅れた。ハイパー・ミキサーとスロット噴射を同時に使った場合、すべての噴射条件で燃焼機内の圧力がほぼ一致した。この結果から、ハイパーミキサから噴射した燃料も平行スロットから噴射した燃料も燃焼したことが分かった。スロットの噴射量を全体の6割まで増加させたところ、結果的に抗力低減の傾向が確認されたが、得られた摩擦抗力の低減は約5%であった。そのため、エンジンの正味推力は前に行われたハイパーミキサー噴射の実験結果とほとんど変わらなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Viscous Drag Reduction in a Mach 12 Scramjet Engine2005
Author(s)
Rowan, S., Takahashi M, Sunami, T., Itoh, K., Komuro, T., Sato, K.
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Journal Title
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