2004 Fiscal Year Annual Research Report
心筋収縮タンパク・ミオシンの構造改変とその心筋細胞内発現による心機能改善に関する研究
Project/Area Number |
03F03908
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉浦 清了 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAMADA Kelly Patricia 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 単一心筋細胞 / 微小管 / 心筋症ハムスター / ミオシン軽鎖 |
Research Abstract |
GFP遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターを用いGFPを発現したラット心筋細胞の機能をコントロールベクターを感染させた細胞およびウイルスを感染させない細胞と比較する実験を続けたところGFP発現細胞において等尺性張力のみが軽度であるが有意に低下することを確認した。このメカニズムを解明するためクロスブリッジレベルでの影響(in vitro motility assay)とskinned fiber標本(Ca感受性)を検討中である。一方心筋症ハムスター(TO-2株)から単離した細胞の機能低下の原因を明らかにするために収縮タンパクの解析、細胞内カルシウム濃度の測定などを行い細胞内カルシウム調節の異常が収縮力低下、拡張機能不全などの機能異常をある程度説明し得ることが分かった。また心筋症ハムスターの心筋細胞では細胞骨格の一部である微小管の密度が増加していることを確認したがこの意義を明らかにするため新しく単一細胞の引っ張り、圧縮、剪断剛性を測定する実験系を開発し検討したところ微小管の密度は剪断剛性のみに寄与しておりコルヒチン投与により微小管を脱重合させると正常化することなどを見出した。これらと平行して心筋ミオシン軽鎖に結合するペプチド(ミオシン軽鎖リン酸化酵素のミオシン結合部のみからなる)が機能に与える影響をin vitro motility assayを用いて検討しており正の変力作用を持つという結果を得つつある。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Single cell mechanics of rat cardiomyocytes under isometric, unloaded and physiologically loaded conditions2004
Author(s)
Nishimura S, Yasuda S, Katoh M, Yamada KP, Yamashita H, Saeki Y, Sunagawa K, Nagai R, Hisada T, Sugiura S
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Journal Title
Am J Physiol 287
Pages: H196-202
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