2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J00050
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小山 聡子 筑波大学, 文芸・言語学系, 特別研究員(PD)
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Keywords | 童子 / 護法童子 / 親鸞 / 熊野 / 堂童子 |
Research Abstract |
1、古代における筑波山の信仰のあり方について明らかにした論文「筑波山と歌垣」(今井雅晴編『日本文化と神道』筑波大学日本語・日本文化学類、2003年10月)を出した。本論文を執筆するにあたっては、筑波山や筑波山神社て調査を行なった。 2、平安時代から鎌倉時代にかけての熊野参詣の実態について論じた論文「熊野参詣における王子社への信仰」(今井雅晴編『日本文化と神道』筑波大学 日本語・日本文化学類、2003年10月)を出した。本論文では、熊野の王子社がいかなる意味を持っていたのかという点について明らかにした。 3、2003年10月に金沢学院大学で行なわれた日本古文書学会第36回大会で、「熊野牛王宝印への信仰」という題で研究発表を行なった。熊野で頒布された牛王宝印がいかにして成立し、どのような意味を持たされていたのかを明らかにした。本発表に基づいた論文を執筆中であり、近日中に日本古文書学会の機関誌『古文書研究』に投稿する予定である。 4、古代から中世にかけての護法童子信仰について輪じた著書『護法童子信仰の研究』(自照社出版、2003年10月)を出版した。本書では、現在までほとんど着目されてこなかった護法童子への信仰の成立から展開までを時代をおって明確にした。また本書では、各地への調査をもとに、様々な新出史料の紹介もした。 5、親鸞の他力念仏と門弟の信仰の実態について論究した論文「親鸞の他力念仏と門弟の信仰」(『日本歴史』第666号、2003年11月)を出した。先行研究では、親鸞の信仰と門弟の信仰がかけ離れているものであることばかりが強調されてきた。しかし親鸞の信仰は、必ずしも一貫したものではなく、門弟の信仰と似通っている部分も多いのである。この点について本論文では論究し、明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 小山 聡子: "筑波山と歌垣"日本文化と神道(今井雅晴編). 30-40 (2003)
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[Publications] 小山 聡子: "熊野参詣における王子社への信仰"日本文化と神道(今井雅晴編). 69-83 (2003)
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[Publications] 小山 聡子: "親鸞の他力念仏と門弟の信仰"日本歴史. 666号. 14-26 (2003)
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[Publications] 小山 聡子: "護法童子信仰の研究"自照社出版. 224 (2003)