2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J00123
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
合田 昌彦 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | イソニトリルヒドラターゼ / Pseudomonas / 放線菌 / 大量発現 / 結晶化 / セレノメチオニン置換体 |
Research Abstract |
イソニトリルヒドラターゼは培地中に誘導剤として基質を添加することにより誘導発現される。この結果より、本酵素遺伝子上流には誘導型プロモーターの存在が示唆されるが、この領域のシークエンスは完了していない。顕著なイソニトリル分解微生物を新たに育種することを目的として、放線菌を宿主とするイソニトリルヒドラターゼの大量発現を試みた。既に構築に成功している(放線菌で複製するチオストレプトン耐性)誘導型高発現ベクターpSH19のマルチクローニングサイトに、イソニトリルヒドラターゼ構造遺伝子を導入した発現ベクターを作製した。これを放線菌に導入した形質転換体について、誘導剤ε-カプロラクタム添加の有無でイソニトリルヒドラターゼの発現を検討した。その結果、誘導剤の添加により誘導的にイソニトリルヒドラターゼが生成しており、SDS-PAGEで見ても過剰発現したバンドが確認できた。イソニトリルヒドラターゼを(誘導的に)発現させることで、もともとイソニトリル分解活性を持たない放線菌に著量のイソニトリル分解能を保持させることができた。すなわち、毒性が高く刺激臭のあるイソニトリルを速やかにN-置換ホルムアミドに分解・変換することのできる微生物の育種に成功した。 前年度最適結晶化条件を決定し、得られた結晶について、X線回折データ収集を行った結果、良好な回折データを得ることができた。さらに位相を決定するため、得られた結晶の重原子誘導体の調製ならびにメチオニン要求株を用いたSe-Met誘導体の調製を試み、その結果Se-Met誘導体を用いて良好な回折データが得られる結晶を作製することに成功した。
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Research Products
(3 results)