2003 Fiscal Year Annual Research Report
多機能アダプタータンパク質GGAの細胞内小胞輸送における役割
Project/Area Number |
03J00249
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
芝 陽子 筑波大学, 生物科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | GGA / GAT / ユビキチン |
Research Abstract |
GGA(Golgi-localizing, gamma-adaptin ear homology, ADP-ribosylation factor binding protein)はTGN(trans-golgi-network)からエンドソームへの小胞輸送に関与するコートタンパク質である。本研究により、GGAはin vivoでユビキチンと結合し、GGA中のGATドメインでユビキチンと結合できることが明らかとなった。ユビキチンは膜タンパク質の選別シグナルとして機能することが明らかとなっており、GGAもユビキチン化タンパク質の輸送に機能する可能性がある。GGAのGATにはGGAをTGN膜へと結合させる活性型のARF(ADP-ribosylation factor)も結合するが、ユビキチンはGAT中のARFとの結合とは異なる領域(C末端側:C-GAT)で結合し、さらに活性型ARF存在下でGGAとユビキチンとの結合が強くなることが明らかとなった。このことはGGAがARFと結合してTGN膜へ結合した時にユビキチン化タンパク質との結合も強くなっている可能性を示唆する。さらに本研究では結合阻害実験に用いるため、リバースtwo-hybridスクリーニングを行ない、ユビキチンと結合しないGGAのGATドメインを同定した。共同研究によりGATドメインの立体構造から予測されるユビキチンとの結合表面に存在しているアミノ酸を同定し、GATドメインとユビキチンとの詳細な結合様式を明らかにした。GGAはそれ自身ユビキチン化もされるが、ユビキチンと結合できないGGAはユビキチン化もされず、ユビキチン化とユビキチンとの結合には密接な関係があることが示唆された。
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