2004 Fiscal Year Annual Research Report
コンドリュール形成メカニズムの理論的解明:衝撃波加熱シナリオ
Project/Area Number |
03J00320
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三浦 均 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 衝撃波によるダスト加熱 / コンドリュール / 輻射流体 / 観測可能性 / 三次元数値流体計算 |
Research Abstract |
今年度は、前年度の研究成果である「輻射流体数値計算を用いた衝撃波加熱コンドリュール形成シミュレーションコード」をさらに発展させ、他の研究グループらがこれまで考慮していたダスト熱輻射に加えて、ガス輝線放射の効果を取り込んだ。これにより、他の研究グループらのモデルの不備を発見し、それらの統一見解を示すにいたった。この成果は、国内及び海外の研究会において発表し、精力的な研究グループとして認識されているとの実感を得た。なお、研究成果は論文にまとめている最中であり、現在は投稿前の最終チェックの段階である。 さらに、原始惑星系星雲内部に発生した衝撃波が、観測的にどのように見えるのかについての考察も進行中である。上記で開発した計算コードを用いて、衝撃波が発生した際に生じる原子輝線に注目し、その強度を評価した。このアイデアはすでに国内の研究会において発表を行なっており、そこでの有益な議論をもとに考察を発展中である。 また、上記の計算コードと平行し、融解ダストの力学的挙動を調べるための三次元数値流体計算コードの開発も進行中である。非圧縮性流体(融解ダスト)と圧縮性流体(ガス)を同時に解くために、CIP法(Constrained Interpolation Profile Method)によるコード開発を行なった。現在は、表面張力波の周期等の基本的なチェックを終えて、実際の衝撃波中における液滴の挙動解析へと進んでいる。研究成果は、来年度(2005年5月)行なわれる研究会において発表予定である(発表登録済み)。
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