2004 Fiscal Year Annual Research Report
配信型情報源の高度利用を目的とした統合利用環境の研究
Project/Area Number |
03J00330
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡邉 陽介 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 情報統合 / 配信型情報源 / 連続的問合せ / データストリーム / 問合せ最適化 |
Research Abstract |
本年度は配信型情報源の高度利用のために,次の3つの研究課題に取り組んだ. ●配信型情報源におけるテキストの類似検索機能の実現 Web上のニュースサイトやメールマガジンなど,テキストを提供する配信型情報源が増加し,テキスト型配信データに対する問合せ処理要求が高まっている.これまでの研究では,単純なリレーショナル代数演算等を用いた問合せしか対象としていなかったが,本年度の研究において,文書の類似度に基づく結合処理やキーワードを用いたランキングなど,テキスト型配信データに対する問合せ要求を実現するための機能を導入した.また,それらの処理を含んだ問合せの最適化手法についても検討を行った. ●実世界情報の統合利用 センサーデバイス技術の発達により,光や温度,位置などの実世界情報を容易に取得することができるようになり,実世界情報と配信型情報源またはRDBMSとの統合利用への要求が高まっている.本研究では,今まで本研究で開発してきた統合環境に基づいて,実世界情報の統合利用環境を構築した.また,実際にセンサー機器を用いて,配信型情報源と実世界情報を統合利用するデモシステムを構築した. ●セルフチューニングによる複数問合せ最適化 これまでに提案してきた,連続的問合せに対する複数問合せ最適化方式では,実行パターンの類似する問合せ同士をクラスタリングし,クラスタごとに問合せ中の共通演算の共有化を行っている.過去の実験から,クラスタ分割の閾値を与えるパラメータによって,処理効率が大きく変化することが示されたが,最適なパラメータ値の設定法については検討されていなかった.本年度の研究では,これまでの手法を拡張し,配信型情報源の特性変化に応じて最適なパラメータ値を自動的に推定する,適応的な複数問合せ最適化方式を提案し,評価実験により処理効率が改善されることを確かめた.
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Research Products
(1 results)