2005 Fiscal Year Annual Research Report
配信型情報源の高度利用を目的とした統合利用環境の研究
Project/Area Number |
03J00330
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡邊 陽介 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 配信型情報源 / データストリーム / 情報統合 / 連続的問合せ / 問合せ最適化 |
Research Abstract |
本研究では,インターネット上の株価情報やニュース,実世界からのセンサーデータのような多様な配信型情報源に対する統合処理要求を実現するため,配信型情報源統合環境の構築を行ってきた.今年度は3年間のまとめとして,以下の内容について研究を行った. (1)テキストデータや数値データだけでなく,カメラからのストリーム映像などのマルチメディアデータも対象とした統合処理の実現.本年度の研究では,既存の顔認識技術により特定した人物IDをカメラ画像に付加するモジュールを新たに開発し,顔映像ストリームに対する連続的な問合せ処理を可能とした. (2)時系列データからの知識発見技術を用いた問合せ処理の実現.本研究では,配信型情報源統合利用環境と従来型のDBMSとの連携によるデータの蓄積機能と、配信型データに対する時系列解析的な機能の導入を行った.この仕組みにより,新規到着データ列と履歴データ列同士の類似度を連続的に計算する,といった処理が容易に実現可能となった. (3)プロトタイプシステムの構築および評価実験.本年度は,これまでに構築してきた配信型情報源統合環境のプロトタイプシステムにさらに改良を加えた.具体的にはキャッシュを用いた連続的問合せ処理の仕組みを導入し,データの到着傾向や統計的な性質が変化した場合にも低コストで問合せプランの更新が行えるようにした.それにより,情報源の性質変化に対する適応性が向上した.また,評価実験により実装システムの有効性を確認した. 本年度はこれまでの成果をまとめて博士論文を作成し,学位を取得した.
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Research Products
(3 results)