2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J00511
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮下 幸長 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | サブストーム / 磁気圏尾部 / 磁気再結合 / プラズモイド / ダイポール化 / オーロラ / ストーム / Geotail衛星 |
Research Abstract |
サブストーム開始に伴う磁気圏尾部変化のサブストーム規模による違いを調べるために、Geotail衛星のデータを用いて、統計解析を行った。大きいサブストームの方が、特にX=-10Re付近で、磁場や全圧力等の大きさや変化量が大きく、エネルギーの蓄積・解放量が多いことを示唆する結果を得た。また、全圧力減少やプラズモイドに伴う南向き磁場から、サブストーム開始時の磁気再結合の位置が大きいサブストームの方が地球に近いことも見いだした。これらの結果は、論文がJGR誌に掲載された。 また、ストーム時とストームでない時のサブストームを統計的に比較し、両者は、規模の違いはあるが、発生機構は同じであることを見いだした。論文は投稿準備中である。 一方、サブストームの事例研究も行った。平均的には磁気再結合の位置はX=-20Re付近であるが、1996年7月2日のサブストームでは、Geotail衛星は、かなり地球に近いX=-7Re付近で磁気再結合により形成されたプラズモイドと思われる現象を観測した。これらのイベントについて、他の磁気圏での観測や、太陽風、オーロラ、地上磁場等のデータもあわせて調べた。論文は投稿準備中である。 2003年10月30日に発生した巨大ストーム中に、多くの巨大サブストームが発生したが、ちょうどGeotail衛星は、磁気圏近尾部で非常に大きなダイポール化や磁気再結合によるプラズモイドを観測した。このときのNOAA衛星の観測から、オーロラオーバルは普段よりもかなり低緯度の約50°にまで移動していた。これらの結果をまとめた論文は、JGR誌に投稿した。 さらに、プラズモイドとオーロラは必ず対応すると思われているが、北向き惑星間空間磁場が長く続いた1998年1月19日のサブストームの前には、オーロラが発生しないプラズモイドが観測された。これについても論文は投稿準備中である。
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Research Products
(3 results)