2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J00511
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮下 幸長 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | サブストーム / 磁気圏尾部 / 磁気リコネクション / プラズモイド / ダイポラリゼイション / オーロラ / ストーム / Geotail衛星 |
Research Abstract |
1、2003年10月30日の巨大ストーム中に、多くの巨大サブストームが発生したが、Geotail衛星は、磁気圏近尾部で非常に大きなダイポラリゼイションや磁気リコネクションによるプラズモイドを観測した。このとき、オーロラオーバルは普段よりもかなり低緯度の約50°にまで移動していた。これらの結果をまとめた論文は、JGR誌に掲載された。 2、磁気リコネクションの発生位置は平均的にはX〜-20Re付近であるが、1996年7月2日のサブストームでは、Geotail衛星は、かなり地球に近いX〜-7Re付近で磁気リコネクションにより形成されたプラズモイドと思われる現象を観測した。このイベントについて、他の磁気圏での観測や、太陽風、オーロラ、地上磁場等のデータもあわせて調べた。論文はJGR誌に掲載された。 3、ストーム時とストームでない時のサブストーム開始に伴う磁気圏尾部変化を、Geotail衛星のデータを用いて統計的に比較した。両者は、変化の規模の違いはあるが、サブストーム発生機構そのものは同じであることを見出した。論文はGRL誌に投稿中である。 4、北向き惑星間空間磁場が長く続き、非常に静穏であった時に発生した1998年1月19日のサブストームについて解析した。磁気リコネクションとオーロラは必ず対応すると考えられているが、このサブストームが発生する前には、オーロラとの対応がない磁気リコネクションによると思われる高速プラズマ流が観測された。論文は投稿準備中である。 5、ストームの発達におけるサブストームの役割に関して考察するため、大きいサブストームが発生したが、ストームはあまり発達しなかった事例について解析を開始した。 6、X〜-10Re付近の磁気圏近尾部におけるダイポラリゼイション開始前後の低周波の電場・磁場変動について調べた。数例について解析したが、今後さらに詳細に調べる。
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Research Products
(3 results)