2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J00511
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮下 幸長 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 特別研究員(PD)
|
Keywords | サブストーム / 磁気圏尾部 / 磁気再結合 / ダイポール化 / プラズモイド / サブストーム規模 / GEOTAIL / Polar UVI |
Research Abstract |
サブストームの発生機構を調べるために、GEOTAIL衛星のデータを用いて、サブストーム開始時の磁気圏尾部の変化に関する統計解析を行った。サブストーム開始時刻の決定にはPolar UVIのオーロラデータを用い、2分以内の精度で397例の純粋なサブストームだけを選んだ。これにより、平均的には、サブストーム開始0-2分前にX=-20Re付近で磁気再結合が起こり、開始直後、X=-10Re付近でのダイポール化とX=-30Re付近でのプラズモイドの発達は同時に起こることが明らかになった。これについての論文はJGR誌に掲載された。 サブストームの発生・・発達についてさらに詳細に調べるために、上記の解析でのサブストームのイベントを規模別に大小のグループに分類し、同様の解析を行った。その結果、大きいサブストームの方が、特にX=-10Re付近で、磁場や全圧力等の大きさや変化量が大きいことがわかった。磁気圏尾部の、特にX=-10Re付近に蓄積・解放されるエネルギーは、大きいサブストームの方が多いことが示唆される。また、全圧力減少やプラズモイドに伴う南向き磁場から、サブストーム開始時の磁気再結合の位置が大きいサブストームの方が地球に近いことも見いだした。これらの結果は、国内学会やサブストーム国際会議で発表した。また、論文は、現在、投稿準備中である。 また、統計解析と平行して、サブストームの事例研究も行った。平均的には磁気再結合の位置はX=-20 Re付近であるが、1996年7月2日のサブストームでは、GEOTAIL衛星は、かなり地球に近いX=-7Re付近で磁気再結合により形成されたプラズモイドと思われる現象を観測した。このイベントについて、他の磁気圏での観測や、太陽風、オーロラ、地上磁場等のデータもあわせて調べた。さらに詳細に調べ、学会発表や論文投稿をする予定である。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Y.Miyashita, S.Machida, K.Liou, T.Mukai, Y.Saito, H.Hayakawa, C.-I.Meng, G.K.Parks: "Evolution of the magnetotail associated with substorm auroral breakups"Journal of Geophysical Research. 108巻 A9号. 1353, doi:10.1029/2003JA009939 (2003)