2004 Fiscal Year Annual Research Report
電子的機構超伝導のab initio計算と2次縮約密度行列解析によるアプローチ
Project/Area Number |
03J00588
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山木 大輔 名古屋大学, 情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Hartree-Fock-Bogolibov法 / Generalized Hartree-Fock / ハバードモデル / ab initio / 電子的機構超伝導 / 量子化学 |
Research Abstract |
2年度目の研究は2つの部分からなる。1つは、Hartree-Fock-Bogolibov(HFB)理論の研究、2つ目はab initio法からのモデルハミルトニアンの抽出の研究である。 1 HFB理論の研究(四角格子系の数値計算) 超伝導的状態のHFB理論の再現性を検証するため、Generalized Hartree-Fock(GHFB)法による数値計算を行い、厳密解との比較をおこなった。付加項をつけたハバードモデルにおいては、厳密解は引力的斥力的相互作用の双方の領域の一部で大きな二次の密度行列の最大固有値をしめした。一方、Generalized Hartree-Fock(GHFB)法では引力的相互作用の領域でのみ大きな最大固有値を示し、部分的に厳密解の傾向を再現した。 2 ab initio法からのモデルハミルトニアンの抽出 ab initio法に基づいて,モデルハミルトニアンのパラメータを決定する指針を提案した。一例としてハバードモデルのパラメータの決定を解析的に行った。パラメータは、エネルギーとスピン二乗演算子の期待値からなる簡便な式として表された。得られたモデルの解析解を用いて補正エネルギーの式も示した。さらに、分子系Li_2とH_2で補正エネルギーを計算しFull CIと比較することにより理論の検証を行った。結果は良好であった。付加項を付けたハバードモデルを用いることにより発生する誤差の検討もおこなった。
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Research Products
(3 results)