2004 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物における概日時計関連遺伝子群の分子機構の解析
Project/Area Number |
03J00789
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村上 正也 (小島 正也) 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | シロイヌナズナ / 概日時計 / APRR / AtWNK1 |
Research Abstract |
高等植物のモデルであるシロイヌナズナにおいて5つのAPRR遺伝子群は概日時計と関連した機能が示唆され、その高次機能についてAPRR3を視点の中心に据え研究を行っている。APRR3過剰発現体の解析結果から、中心振動体には大きな影響を与えないものの、花成を抑制、光情報伝達系を抑制する機能が示され、主に出力系への関連性が示唆された。また生化学的な解析結果より、APRR3と相互作用する新規プロテインキナーゼAtWNK1はAPRR3をリン酸化する機能を有していた。APRR3が担う情報伝達系にAtWNK1が深く関与していることが示唆された。そこで、AtWNK1が持つキナーゼ活性以外の生理的及び生化学的な機能について相互作用因子を同定し、細胞内における作用部位を明らかにすることを目的とし、以下の研究成果を得た。 1.酵母Two-hybri法を利用した相互作用因子の検索 シロイヌナズナは約26000遺伝子が存在しており、十分量のスクリーニングを行ったが相互作用因子は取得できなかった。 2.免疫沈降を利用した相互作用因子の検索 AtWNK1は類似した遺伝子が存在するため、抗原にはAtWNK1特異的なアミノ酸配列を大腸菌で大量精製した物を用いた。作出したウサギポリクローナル抗体はAtWNK1に対する特異性が低かったため解析に用いることが出来なかった。 3.GFP融合遺伝子を用いた部位特異的発現様式の解析 GFP-APRR3,GFP-AtWNK1はタマネギ表皮細胞においては、両方の遺伝子が核局在性を示した。
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