2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J00913
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
仙石 哲也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Kendimycin / VISA / 抗生物質 / Nozaki-Hiyama-Kishiカップリング / 閉環メタセシス反応 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
VISAであるMu50に対して、活性を示す抗生物質Kendomycinの合成研究において、平成16年度の研究は全合成の最終段階の最大の鍵反応を達成した。 昨年までに合成を達成している多置換ベンゼンに対し、Nozaki-Hiyama-Kishiカップリングを行い、すべての炭素鎖がそろった合成中間体を得ることに成功した。その後、数段階の官能基変換を経て、全合成の最大の鍵反応となる閉環メタセシス反応の前駆体を合成した。条件検討の結果、環化反応は進行した。この反応は、他の研究グループが達成できなかった反応であり、非常に大きな進展があったと考えている。現在、この化合物の幾何異性を確認している段階である。今後、2〜3段階を経ることで、Kendomycinの全合成を達成できると考えている。 また、今後の構造活性相関研究のため、大量合成(グラムスケールでの合成)が必要である。そのための合成方法の改良も行っている。現段階では、C1-C9セグメント、C10-C13セグメントの合成までは立体選択的に合成する事を達成しており、その2つのカップリングを大量合成に適した条件へと改良している。 構造活性相関研究に関連して、我々がKendomycinの活性中心であると考えている部分のモデル化合物も合成している。この化合物も間もなく合成が完了するので、活性の有無似ついて検討する予定である。
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Research Products
(1 results)