2005 Fiscal Year Annual Research Report
光周的花芽誘導に関連した遺伝子のウキクサホモログの単離と発現解析
Project/Area Number |
03J00948
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三輪 久美子 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 光周的花芽誘導 / 概日時計 / ウキクサ / パーティクルガン / 発光レポーター系 / 過剰発現 / RNAi |
Research Abstract |
本研究では2種のウキクサを用いて、光周的花芽誘導の分子生物学的な解析を行っている。光周的花芽誘導の日長測定には概日時計が非常に重要なので、本年度は主に発光レポーター系を利用した概日リズムの解析を以下のように行った。 1.シロイヌナズナのCCA1やAPRR1、ウキクサのLgLHYH1のプロモーターにルシフェラーゼ遺伝子をつないだ発光レポーターコンストラクトとウキクサのLHY、GI、ELF3ホモログ遺伝子に35Sをつないで過剰発現させたコンストラクトおよびRNAiによって発現量を低下させたコンストラクトを2つのウキクサで全ての組み合わせで同時に導入し、発光測定を行った。その結果過剰発現では全て発光が下がり、概日リズムは見られなくなった。RNAiではLHYホモログは短周期になり、GIホモログ、ELF3ホモログはリズムがなくなった。このことからウキクサのホモログ遺伝子が概日リズムに機能を持つことが明らかとなった。 2.インバースPCRによってウキクサからCABのプロモーターを単離した。プロモーターには光応答に関わるTATA-boxやCAAT-box、概日リズム発現に関わるevening-elementが保存されていた。このプロモーターをLUCにつないだコンストラクトを作成し、発光測定を行ったところCABの発現と同様に夕方にピークを示す概日リズムを示した。 3.発光レポーター系で発光量とLUCの発現量に相関があるかを確認するために発光レポーターを導入したウキクサのサンプリングを行い、リアルタイムPCRによる発現解析を行った。その結果相関が見られたので発光リズムはプロモーターへの制御を反映していることが示された。 また本年度は論文を作成し、発表した。
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Research Products
(1 results)