2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J01304
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 道広 室蘭工業大学, 工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 希土類硫化物 / 熱電材料 / 電気・電子材料 / 素材精製 / 加圧焼結 / スパッタリング |
Research Abstract |
1、チタン添加による硫化ランタン(La_2S_3)の高温熱電特性の向上 Tiを8wt.%添加した、γ相を主成分とする焼結体は、n型の縮退半導体としての振舞いを示す。その熱電性能指数ZTは、1000Kで、大きな値である0.21に達した。一方、Tiを2wt.%添加したβ相を主成分とする焼結体は、γ相と同様にn型の傾向を示す。その輸送特性は、アンダーソン局在の観点からよく説明ができる。そのZT値は、1000Kで0.18まで飛躍的に上昇した。 2、RFマグネトロンスパッタリング法によるLa_2S_3薄膜の作製 ターゲットには硫黄リッチのLa_2S_3焼結体を用いて、Ar雰囲気中でスパッタを行った。基板には、白金を用いた。さらに、得られたスパッタ膜を、1273Kで熱処理することによって、β-La_2S_3の生成を確認した。 3、新規熱電材料としての硫化テルビウム(Tb_2S_3) Tb_2S_3粉末は、酸化テルビウムTb_4O_7を、二硫化炭素CS_2を用いて硫化することにより合成した。この粉末を加圧焼結し、緻密なγ-Tb_2S_3焼結体を得た。すべての焼結体において、熱伝導率は格子の寄与に支配さている。化学両論比に近い試料の電気抵抗は、温度が上昇するにつれて、半導体的から金属的振舞いへと変化する。熱電能はn型を示し、その絶対値は転移点付近で最大値を持つ。これに反して、熱処理によって、硫黄の量を減らした試料は、n型の金属的振舞いを示し、673Kの温度で、ZT値は0.14に達した。 4、CS_2硫化法による硫化ホルミウムの合成 粉末の合成には、酸化物Ho_2O_3および蓚酸塩Ho_2(C_2O_4)_3を出発原料として選択した。酸化物とCS_2を反応させた場合、最終生成物として、δ-Ho_2S_3を確認した。一方、蓚酸塩とCS_2を反応させた場合、1073K以上の温度で、γ-Ho_2S_3が生成することを確認した。
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Research Products
(3 results)