2004 Fiscal Year Annual Research Report
様々な色素凝集状態を利用した乾式有機太陽電池及び光増感薬剤の開発
Project/Area Number |
03J01307
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
平野 義明 桐蔭横浜大学, 工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 色素 / ラングミュア-プロジェット(LB)法 / H会合体 / J会合体 / 赤外分光法 / 分子内電荷移動 / 紫外可視分光法 / 面内配向 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度に新規に見出した減圧誘起色素会合状態変化も利用し、J会合体やH会合体を含む種々の会合体含有超薄膜における会合体形成メカニズムの解明に関する研究課題に焦点を絞り、各色素会合状態の構造評価を紫外/可視分光法及び赤外分光法を用いて徹底的に行うことを計画した。 既に、これらの構造評価を行なった結果、以下の指針が導出された。 (1)各色素会合状態において、色素遷移双極子は、薄膜固定基板に面内配向している。 (2)J会合体においては、色素に付加したイオン及び会合体の形成によって分子内電荷移動が誘起され、共鳴構造をとることで会合体形成の安定化を図っている。 (3)H会合体においては、色素の分子内電荷移動の程度が、会合していない色素の状態に近く、主にπ-π相互作用によって形成されていると考えられる。 (4)(2)と(3)の結果から、色素に付加しているイオン及び炭化水素鎖を含めた色素分子全体の幾何構造が、色素会合体形成において重要な因子であることが考えられる。 尚、上記の結果は、6.の学会誌の発表リストとは別に国際誌へ2報投稿中である。 現在更に、会合体形成メカニズムの解明を目指し、平成16年8月1日から平成17年3月31日まで共同研究のため、関西学院大学/理工学部/化学科/尾崎幸洋教授研究室へ移り、研究を継続している。今後、(1)共鳴ラマン散乱測定による色素の共役系の配座の評価、(2)外部摂動として試料に連続的に温度を与えた際の構造の比較、(2)原子間力顕微鏡による会合体ドメインのサイズの評価により、メカニズムの解明に向けて更に新しい知見が得られると期待出来る。
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Research Products
(3 results)