2005 Fiscal Year Annual Research Report
共生細菌ブフネラを収納するアブラムシ菌細胞の宿主EST解析
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03J01542
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中鉢 淳 独立行政法人理化学研究所, 工藤環境分子生物学研究室, 特別研究員(SPD)
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Keywords | アブラムシ / 菌細胞 / ブフネラ(Buchnera) / EST(Expressed Sequence Tag) / トランスクリプトーム / ゲノム / normalized full-length cDNA library / リゾチームホモログ |
Research Abstract |
1.平成15年度から平成16年度にかけて得られたアブラムシ菌細胞のESTデータを、国外の複数の研究グループ(フランスINRA、アメリカ農務省、プリンストン大学、バレンシア大学など)により生産されたアブラムシ各部(頭部、触覚、唾液腺、消化管、初期胚など)のESTデータと突き合わせ、これらグループと共同でcDNAポピュレーションの詳細な解析を行った。 2.Aphid Genomics Consortium Steering CommitteeのメンバーとしてNHGRI(National Human Genome Research Institute;米国NIH内の一機関)にエンドウヒゲナガアブラムシの全ゲノム塩基配列の決定を働きかけ、これを採択させた。その上で塩基配列決定後のgene findingやannotationを効率よく行うことが出来るよう、normalized full-length cDNA libraryを作製した。マイクロアレイ解析、FISH解析や個々の遺伝子のRNAiノックダウンなどはゲノム解析により全遺伝子の情報が得られた後に網羅的に行うのが効果的と考え、現時点で行うことは避けることとした。 3.昨年度のトランスクリプトーム解析により、菌細胞特異的に著しく高発現していることが見出され、共生系を維持する上で重要な機能を担うと目されるリゾチームホモログ遺伝子について、タンパク質の発現系を構築し、得られた産物の酵素活性について検討した。さらにこのリゾチームホモログに対する抗体を作製し、より詳細な機能解析を行うための基盤を整えた。
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Research Products
(1 results)