2005 Fiscal Year Annual Research Report
中生代東アジア大陸縁辺での堆積盆の形成プロセスとテクトニクス
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03J01584
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
亀高 正男 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 特別研究員(PD)
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Keywords | ペルム紀 / 三畳紀 / 美弥層群 / 秋吉帯 / 長門構造帯 / 放散虫 / 堆積盆解析 / テクトニクス |
Research Abstract |
山口県西部に分布する美祢層群とその周辺の秋吉帯・長門構造帯の地質調査,および美祢層群の堆積相解析・後背地解析を中心に研究を進めた.現地調査では,ルートマップ作成・柱状図作成・試料採取などを行った.室内では,データ整理・地質図作成・岩石薄片の観察・微化石の抽出と観察などを行った.調査地域の地質図を完成させ,堆積相解析・後背地解析については取りまとめの作業を進めつつある. 放散虫化石を用いた地層の年代決定については大きな進展があった.長門構造帯の数地点から放散虫化石を発見し,これらの発見によって従来秋吉帯相当層と思われていた長門構造帯台地域の古生代堆積岩類が,舞鶴帯ないし飛騨外縁帯に相当することが判明した.これまでの調査結果をもとに,長門構造帯の堆積岩類の再区分を行った.また,美祢層群に隣接する秋吉帯の放散虫化石の抽出を進め,地層の年代決定と地質構造の解明に向けて調査を進めた. 本年度の後半は,特に地質図の製図と論文執筆に重点を置いて研究を進めた.地質図は,産総研からの来年度の出版に向けての作業が進行中である.放散虫化石の産出報告などの複数の論文を現在投稿中である.さらに,地質記載を中心とした論文を準備中である. また,北部北上帯陸中関地域からの放散虫抽出作業に加わり,新たに前期ペルム紀の放散虫化石を発見し公表した. 以上の研究成果を,日本古生物学会2005年年会(東京),日本地質学会第112年学術大会(京都),1st Symposium of IGCP 516(つくば),および第9回放散虫研究集会(仙台)において発表した.
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Research Products
(1 results)