2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J01609
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮坂 瑞穂 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 火山 / マグマ供給システム / 構造 / 伊豆諸島三宅島 / 北海道駒ヶ岳 / 桜島 / 火山防災マップ / データベース |
Research Abstract |
三宅島火山に関しては、歴史時代(西暦1469-1983年)噴火におけるマグマ供給システムの時間変化から見た2000年噴火のマグマ供給システムの解明を行った研究結果について昨年度国際誌(Bulletin of Volcanology)に投稿した論文が、査読結果を終了し修正を施して2005年67巻3号に掲載された。 また、北海道駒ヶ岳火山に関しては、先史時代噴出物すべてについて全岩化学組成を分析を行い、500ー1000年間に噴火が集中するような噴火期ごとに全岩化学組成が異なることを明らかにし、噴火期ごとにマグマ供給系が異なる可能性があることが判明した。また歴史時代噴火の一つ前の噴火期である6000-5500年前噴出物についてはさらに鉱物化学組成を分析することにより、6000-5500年前のマグマ供給システムが歴史時代噴火と同様に斑晶鉱物を多量に含む珪長質なマグマと斑晶鉱物をほとんど含まない苦鉄質マグマからなること、6000-5500年前の珪長質端成分マグマは歴史時代のものよりもより高温でMgに富む斑晶鉱物を晶出していたことが明らかになった。6000-5500年前の苦鉄質端成分マグマは歴史時代のものと全岩化学組成が明らかに異なることを考え合わせると、6000-5500年前の端成分マグマはいずれも歴史時代噴火のものとは異なっていたと考えることができる。上記の結果については日本火山学会2004年度秋季大会において口頭発表をおこなった。 その他、桜島火山については、昨年度採取した歴史時代噴出物のサンプルについて、全岩化学組成分析を行うための準備を行った。また昨年度作成した火山防災マップデータベースのURLを産業技術総合研究所のホームページ内で変更し(http://www.gsj.jp/database/vhazard/)、本年度公開のものについては随時更新を行った。
|
Research Products
(1 results)