2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J02521
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
相澤 義高 岡山大学, 固体地球研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | ケイ酸塩ペロヴスカイト / 状態方程式 / 弾性波速度 |
Research Abstract |
下部マントル構成鉱物と推定されるMgSiO_3ケイ酸塩ペロヴスカイト、(Mg, Fe)Oペリクレースに関してStatic compressionにより得られたP-V-Tデータを基に状態方程式を求めた。状態方程式により任意のP, T条件下における鉱物の密度、弾性波速度を精密に見積もることができる。Debyeの比熱モデル、Mie-Gr neisenによる熱圧力記述とBirch-Murnaghanの状態方程式を併せたMie-Gr neisen-Debyeモデルによる計算と共に、格子振動における光学モードも考慮したKieffer型モデルによる計算も行った。昨年度の成果である、共振法による弾性率の温度依存性を制約条件として考慮することにより、信頼性の高い状態方程式の構築が可能となると共に地震学的モデルとの定量的比較が可能になった。 さらに、超高圧下(~10GPa)における弾性波速度の測定法の開発も併せて行った。固体圧媒体を用いた従来の実験では高圧下における差応力の影響が無視できない。したがって、マルチアンビル型高圧発生装置を用いた、主にアルコールから成る圧力媒体による静水圧セル内での高圧試料の弾性波速度の測定を行った。予察的結果としてコランダム試料について弾性波速度を8GPa下までの条件において決定した。本研究により、完全な静水圧下での弾性率の精密測定が実現すれば、高圧力実験において近年商題とされている圧力マーカー間の補正について定量的制約が期待される。これは地球内部の相境界を決定する上で重要な役割を果たし、地震学的不連続面の解釈を左右するものである。
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Research Products
(1 results)