2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J02793
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
福田 裕美 東京藝術大学, 大学院・音楽研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | 文化財政策 / 民俗芸能 / 継承 / 国際交流 / 学校教育 / 地域政策 |
Research Abstract |
本研究は、国の文化財保護政策下における地方行政の役割および民俗芸能の継承の実態を明らかにし、民俗芸能の保護に新たな提言を加えることを目的としている。従って三年間の継続的な現地調査は必須であるが、今年度は特に「水海の田楽能舞」、「能郷の能・狂言」、「上町法印神楽」、「仁比山神社の御田舞」等の継承者を対象とした現地調査(継承者へのインタビュー、収集資料をもとに保存会、世襲制の状況、後継者の育成、伝承方法、舞台化、観光化等の継承の現状のデータ化)に重点を置いたほか、昨年度と今年度に得た映像記録・音声記録をDVD及びMDに編集し、分析を行なった。 また、国の政策研究にも着手し、文化庁および国の関連機関として国際交流基金および社団法人全日本郷土芸能協会へのヒアリングや資料収集等を行なった。 研究発表については、昨年度の研究により特に詳細を調査すべき事項として浮上した課題(市町村合併が民俗芸能の継承へ及ぼす影響、および後継者育成における学校教育の重要性)に関して、更に研究を深化させ、日本民俗音楽学会第18回七尾大会(平成16年9月19日)において口頭発表(発表題目「宮城県登米郡豊里町に伝わる上町法印神楽の継承」)を行なったほか、雑誌『民俗音楽研究』において論文発表(論文題目「宮城県登米郡豊里町に伝わる上町法印神楽の継承」を行なった。また、今年度行なった政策研究に基づき、第6回文化資源学会(平成16年10月16日)において口頭発表(発表題目「民俗芸能をめぐる国際文化交流事業-文化財保護の視点から-」)を行なったほか、雑誌『文化資源学』において論文発表(論文題目「文化財政策における民俗芸能の保護の再検討-国際文化交流事業の展開の過程から」)を行なった。
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