2004 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀「ドイツ領ポーランド」における国家・地域・ネイション
Project/Area Number |
03J02875
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
割田 聖史 東京外国語大学, 外国語学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | ドイツ / ポーランド / 民族問題 / ナショナリズム / ポーゼン / ポズナン / プロイセン / 国民 |
Research Abstract |
平成16年度は、計画の二年目に当たる。 本研究の目的は、まず、19世紀前半のポーゼン州の具体的な分析を通じて、「ネイション」を当時の文脈からとらえ直し、その上で、国家・地域・「ネイション」の三者の相互関係を明らかにしていくことである。そして、その結果を踏まえて対象年代を19世紀後半、対象地域を「ドイツ領ポーランド」全域へと拡大することを予定している。このため、本研究の基礎として、史資料の広範な収集が不可欠である。 本年度は、博士論文「19世紀前半プロイセンにおける国家・国民・『地域』プロイセン国制とポーゼン州」(歴史学、青山学院大学)を執筆し、19世紀前半のポーゼン州の分析に一定の区切りを付けることができた。また、19世紀の国制からポーゼン州とプロイセン国家の関係を分析した「19世紀前半プロイセンにおける国家と地域ポーゼン州議会の分析から」『歴史学研究』787号(2004年4月)も公刊された。 史資料収集としては、博士論文執筆のための史料・文献、および、19世紀後半の「ドイツ領ポーランド」の研究に必要な文献を、ドイツ、ポーランド、アメリカ、日本などの図書館から相互貸借制度を利用して数多く取り寄せることができた。これにより、来年度以降の研究の基礎的文献を閲覧することができた。 また、ポーランドのポズナンにおける史料収集を行った。ポズナンの国立文書館、アダム・ミツキェーヴィチ大学図書館において、19世紀の協会、及び、ポーランド議員団に関する資料を収集した。
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Research Products
(2 results)