2003 Fiscal Year Annual Research Report
音韻論的知見に立脚したロシア語イントネーションの記述体系の構築
Project/Area Number |
03J02878
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
五十嵐 陽介 東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | ロシア語 / イントネーション / プロソディ / intonational phonology / ToBI / 基本周波数 / 音声学 / 音韻論 |
Research Abstract |
第1に、単純な統語構造を持つ文(短文の平叙文)の朗読音声を対象にした音響実験を行ない、ロシア語における最も中立的なイントネーションパタンを明らかにする試みを行った。特に、発話速度や声域(pitch range)の変化という音声的要因により、イントネーションパタンがどのように変動するかを調査した。研究成果は、日本言語学会、日本音声学会、ロシア語研究会(木二会)にて口頭発表、国際学会Speech Prosody2004にてポスター発表するとともに、ロシア語研究会学会誌『ロシア語研究』に雑誌論文として発表した。 第2に、ロシア語におけるyes-no疑問文とwh疑問文におけるイントネーションパタンの音響的な差異を明らかにする実験を行い、それらのパタンを妥当に表示できる音韻論的解釈を提案する試みを行った。研究成果は日本ロシア文学会にて口頭発表するとともに、日本ロシア文学会の学会誌『ロシア語・ロシア文学研究』に雑誌論文として発表した。 第3にロシア語イントネーションを通言語的な観点から考察するために日本語のイントネーションの研究も行った。まず、日本語の自発音声のイントネーションの記述体系の構築に携わった。研究成果は、日本音声学会学会誌『音声研究』に発表している。次に、日本語諸方言(とくに無アクセント方言)のイントネーションパタンを調査するために、九州や東北地方の方言調査を行った(この調査の報告はまだ行っていない)。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 五十嵐陽介: "基本周波数曲線の同期パタンの規則性:ロシア語からの証拠"ロシア語研究. 16号. 1-25 (2003)
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[Publications] 菊池英明, 前川喜久雄, 五十嵐陽介, 米山聖子, 藤本雅子: "日本語話し言葉コーパスの音声ラベリング"音声研究. Vol.17 No.3. 16-26 (2003)
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[Publications] 五十嵐陽介: "ロシア語疑問文イントネーションの実験音韻論的研究"言語情報学研究報告. (2004)
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[Publications] 五十嵐陽介: "Ронетика и фонология интонации в вопросительных предложений в русском я3ыке"ロシア語ロシア文学研究. 第36号. (2004)