2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J02886
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
島田 緑 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 分子生物学 / 減数分裂 / DNA複製 / 細胞周期 |
Research Abstract |
減数分裂過程では一回のDNA合成の後、相同染色体間で高頻度に遺伝子組み換えが起こり、二回の連続した分裂が行われ、最終的には半減した染色体数を持っ配偶子を形成する。減数第一分裂と第二分裂の間にDNA複製を抑制する制御機構はこれまでのところほとんど分かっていない。そこでこの制御機構を分子レベルで解明することを目的とし、 1体細胞分裂で再複製を引き起こす条件を減数分裂に導入 2減数分裂過程で二回以上DNA複製を引き起こす変異株のスクリーニング の二つの方法により解析を行った。方法1より、cdc変異株、cdc13変異株では特殊な条件下において減数分裂過程でDNA複製を二回以上引き起こすとが分かった。またnmtプロモーターで発現を抑制できるcdc13 switch offの系でもDNA複製を二回以上引き起こした。このことから減数分裂過程においてもCdc2-Cdc13の活性が減数第一分裂と第二分裂間におけるDNA複製の抑制に重要な働きをしていることが判明した。さらに、減数分裂では体細胞分裂と異なり新規の制御因子が関与していることを示唆するデータを得たので、その因子を変異株のスクリーニングにより単離することを試みた。ニトロソグアニジンによりDNAに変異を導入する手法と、カナマイシン、ウラシルマーカーをゲノムにランダムに組み込む手法の二つの方法で、変異株ライブラリーを作製し、10変異株を取得した。現在、原因遺伝子のクローニングと変異株の詳細な表現型の解析を行っているところである。
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