2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J03139
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
加藤 浩介 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | 音楽音響 / 建築音響 / 歌声 / 声楽 / 自己相関関数 / 音楽演奏解析 / 国際情報交換 / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
本研究は、音場の心理的評価に関わる重要なパラメータである音源信号の自己相関関数の有効継続時間τ_eと声楽演奏における音楽表現との対応関係を明らかにすることを目的としている。平成16年度は、1.主観的音量・主観的ビブラート深さによるτ_eのコントロール可能性、2.分析/合成による音場と歌唱者との相互作用(共同研究)に焦点を当てた。以下、研究成果の詳細を示す。 1.主観的音量・主観的ビブラート深さによるτ_eのコントロール可能性 音量・ビブラート深さがτ_eのコントロールに有効かどうかを検証するために、10名の歌手が主観的に3通りの音量{pp, mf, ff}、3通りのビブラート深さ{minimum, medium, maximum}で歌った、3通りの音高の5母音{ah, eh, ih, oh, uh}の音響分析を行った。結果、主観的音量・主観的ビブラート深さはτ_eをコントロールする手段として有効であることが明らかになった。この成果を、2004年5月のアメリカ音響学会において発表した。現在、原著論文を執筆中である。 2.分析/合成による音場と歌唱者との相互作用(共同研究) これまでに、歌手は無響室内においては、主観的音量・主観的ビブラート深さを変えることでτ_eをコントロールできることを明らかにした。実際のコンサートホールやオペラハウスのように反射音・残響が存在する条件下においても、無響室内と同様にτ_eをコントロールできるかどうか、分析/合成による音場内で実験を行って検討した。結果、音場の条件によらず、無響室内と同様にτ_eをコントロールできる熟達者が存在することが明らかになった。この成果は、2005年秋の日本音響学会および原著論文で発表予定である。
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Research Products
(3 results)