2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J03215
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 拓 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | トーリック多様体 / 森理論 / ファノ多様体 / ワイルド超曲面束 / 有理二重点 / 原始的関係 |
Research Abstract |
1,滑らかな完備トーリック多様体上にワイルドな超曲面束,即ち,各ファイバーが多重の超平面になるようなファイバー束が存在するかどうかについて研究した.結果として,ピカール数が2及び3の場合と,4次元以下の滑らかなトーリック・ファノ多様体の場合に可能性を完全に決定した.森・齋藤の結果を使い,正標数特有の議論を避け,トーリック森理論等を使って研究した.更に,実際にそれらの滑らかな完備トーリック多様体上にワイルドな超曲面束を構成した.構成はトーリック多様体の斉次座標環を用いて行い,乱雑な計算の一部でコンピューターを補助的に使用した. 2,トーリック森理論を再構築した.トーリック森理論はリードによって良く研究されていたが,相対的な場合には多少のギャップがあり,それを埋める事を主要な目的とし,トーリック森理論を基礎的なところから組み合せ論的な論法をなるべく使用せずに再構成した.応用として,超曲面特異点の良いモデルの存在に関して,幾つか結果を得た.更に組み合せ論的な記述も見直し,端射的原始的関係の概念を使用する事により,相対的な場合にも上手く行く記述を得た.これの応用として,藤田予想のトーリック相対版に関するある種の結果を得た. 3,3次元の滑らかなトーリック多様体から3次元アフィン空間への固有な射で,反標準因子がネフとなるようなものの分類を行った.有限の分類にはならないが,幾つかの系列に分かれて分類は完成した.分類は組み合せ論的な方法で行われ,コンピューターを補助的,実験的に使用した.特に,二次元の有理二重点と関係があることも分かった.
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Research Products
(1 results)