2003 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドシステムにおける安定性の解析と制御応用に関する研究
Project/Area Number |
03J03375
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
星 義克 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ハイブリッドシステム / 時間軸状態制御形 / 入力切り換え / リアプノフ安定 / 非ホロノミックシステム |
Research Abstract |
本研究において研究対象としている『ハイブリッドシステム』とは、連続的現象と離散的現象が混在して、それらが相互に影響しあうシステムのことである。このようなシステムは、広く自然界や身の回りの製品・システムなどに見受けることができる。このようなシステムを統一的な視点から捉え、モデリング・解析・制御系設計に至る理論の体系化を目指すことが、本研究の目的である。 本年度は、非ホロノミックシステムに対する制御方策のひとつである時間軸状態制御形による制御方策について、その安定性解析に関する研究を主に行った。時間軸状態制御形においては、制御の過程においてコントローラの切り換えという離散的現象を伴うため、安定性の保証をすることが困難なことがこれまでの課題であった。これに対して本研究では、コントローラの切り換えの前後においてその値が不変となるような共通リアプノフ関数の導出法を示し、システムの安定性を保証するようなコントローラの設計法を提案した。また、コントローラの切り換えに条件を与えることで、非増加性を保証するような切換リアプノフ関数の条件を導出し、システムの安定性を保証するようなコントローラの設計法を提案した。これによって、これまで議論が不十分であった時間軸状態制御形の安定性に関する問題点を明らかにし、その解決方法のひとつを提案した。また、ハイブリッドシステムとしての観点から考えると、複数の安定化条件を示すことによって、システムの安定性に関するより一般的な条件を考察した。
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