2005 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ開口面発光レーザによる近接場光生成とその光メモリの記録信号再生への応用
Project/Area Number |
03J03529
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋爪 滋郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 光記録 / 近接場光 / プラズモン / VCSEL / レーザ |
Research Abstract |
近年のITネットワーク社会の発達に伴い,高密度・高記憶容量の記録媒体への要望は強くなってきている.次世代超高密度メモリの候補の1つとして挙げられるのが近接場光を用いた光記録である.近接場光は,その空間分布が媒質の形状や寸法に依存するので,波長の制約なしに微細な近接場光スポットを形成することが可能である.それゆえ,数10nmスポットサイズ形成時には,1 Tbit/inch^2の記録容量が可能となる.しかし,近接場光パワー密度が小さいという問題があった.これまで,金属-誘電体間に局在する電子の粗密波である表面プラズモンを用いて近接場光をナノサイズに局在化し増強する検討を行い,光の増強を実証した.しかし,表面プラズモンは入射偏光依存性があり偏光モードが不安定な面発光レーザに用いるには特性が不安定になる問題があった.さらに横モードの不安定がある特性も開口からの光出力特性を不安定にすると言う問題点があった.そこで近接場光を励起する開口周辺に反射率に偏光依存性のあるナノサイズの長方形開口,高次横モードの反射率を選択的に下げるリング状エッチングをそれぞれ複合反射鏡である金属膜に形成する構造を提案・検討した.この構造により,金属ナノ開口面光レーザから偏光・横モードが完全に単一な近接場光励起を実証した.さらに近接場光をより小さく局在化する為,2連開口構造を偏光モード制御レーザに導入し,開口間に偏光方向を安定した半値全幅66nmx233nmの非常に小さい近接場光励起を実証した.
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Research Products
(1 results)