2003 Fiscal Year Annual Research Report
ノードにおけるnodalの発現制御機構および左右軸形成に関わる遺伝子カスケード
Project/Area Number |
03J03792
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩井 なおみ 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ノード / Nodal / 発現制御 / 転写因子 |
Research Abstract |
nodal遺伝子のノードにおける発現を担うNDEエンハンサーは4種類のコア配列からなる。その一つが転写因子RBP-Jの結合配列であり、Notch-Deltaシグナルがノードでnodalの発現を誘導することを学術雑誌に公表した。 他の3つのコア配列のうちの1つに結合する新規の転写因子Cp1'に関して解析を行った。ゲルシフトアッセイによりCp1'のNDEコア配列に対する結合能を詳細に調べた結果、Cp1'蛋白を脱リン酸化処理することによりDNA結合能が上昇することがわかった。現在、Cp1'蛋白の活性を制御する上流のシグナル経路を探索している。 Cp1'のアミノ酸配列はGli/Zicファミリーと高いホモロジーを有する。Cp1'の生物学的機能を探るため、Cp1'をXenopus胚で過剰発現させたところ、神経提細胞由来の色素細胞の異常な増殖、蓄積がみられた。この現象はZicをXenopus胚で過剰発現させた場合にもみられ、Cp1'はZicと類似の活性を持つことがわかった。 Cp1'が実際にnodalの発現を制御しているかどうかをマウス胚で確かめるために、Engrailed遺伝子の転写抑制ドメインをCp1'の下流につなげた融合遺伝子を作製した。現在、この融合蛋白をノードで発現するトランスジェニックマウスを作製中である。さらにCp1'遺伝子のノックアウトマウスも作製している。 またyeast one-hybrid法により、残る2つのコア配列に結合する転写因子の探索を続けている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Luke T, Krebs, Naomi Iwai, Shigenori Nonaka, Ian C.Welsh, Yu Lan, Rulang Jiang, Yukio SaiJoh, Timothy P.O'Brien, Hiroshi Hanrada, Thomas Gridley: "Notch signaling regulates left-right asymmetry determination by inducing Nodal expression"Genes & Development. 17. 1207-1212 (2003)