2003 Fiscal Year Annual Research Report
HVJ-e法による骨新生未知遺伝子のスクリーニングと再生医療への応用
Project/Area Number |
03J04199
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 拓 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | HVJ-e / ライブラリースクリーニング / ES細胞 / Cre recombinase |
Research Abstract |
多様な物質の封入と高い遺伝子導入効率といった特徴をもつHVJ-envelope(以下、HVJ-e)を用いて、新しいライブラリースクリーニングシステムの開発と骨新生新規遺伝子の検索を行っている。実験は以下の順序に従い行った。 1.HVJ-eは膜融合を介すため、細胞への遺伝子導入の際に与える刺激を減じることが可能と思われる。本実験では、ES細胞から骨芽細胞への分化誘導を促すgeneのクローニングを行うため、遺伝子導入効率の検討は必須である。ESから三胚葉分化へはhanging drop法にて行ったが、この際にHVJ-eにてpCMV/EGFPを導入し、約50%の導入効率(Facscan)と分化への影響がないことを確認した。 2.次に、assayとして骨芽細胞の機能蛋白質と認められているosteocalcin(以下、OC)のpromoterを利用するため、Enhancer領域を含めた約1kbのpromoter領域をGFP上流に組み込んだplasmid vecterを作成し、OCの常発現が認められるマウス骨肉腫由来LM8に導入し、その効果を検討した。その結果、OC promoterの特異的発現の有効性は確認できたが、その感度は低かった。そこで、Cre recombinaseを介し、強力なCAG promoterを利用することで感度の向上を図った。Creの上流にOC promoterを組み込んだplasmidおよびGFPの上流にCAGおよびloxPによる介在部分を組み込んだplasmidを作成し、LM8にco-transfect行いFacscanにて検討した結果、約2倍強の感度の向上が得られた。これより、このloxP組換えconstructを用いて、マウスES細胞におけるこのstable細胞を作成し、これをスクリーニングに用いることとした。 3.実際のスクリーニングをマウスemblyo libraryを用い、上記のassayにて行っている。現在までに7個の候補遺伝子を同定し、今後機能解析を行う予定である。
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