2004 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージによるアポトーシス細胞認識の分子機構
Project/Area Number |
03J04380
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲矢 道雄 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アポトーシス |
Research Abstract |
貪食細胞であるマクロファージから哺乳類の発現ベクターを用いてcDNA libraryを調製し、そのcDNA libraryを用いた発現スクリーニングによって貪食に関わる分子の同定を行った。約35000のcDNA(=700 pools*50 plasmid/pool)をスクリーニングした結果、すでに貪食に関与することが示唆されている1種類の分子を含め4種類の分子に関してその分子の過剰発現だけでNIH3T3細胞の貪食能が亢進することを見いだした。そのうち、貪食への関与が報告されていない3種類の分子は全て1アミノ酸の変異によってdominant negative型の変異体を作成することが可能であった。そこで、それぞれのdominant negative変異体を作製し、NIH3T3細胞に発現させ、それらのNIH3T3細胞の貪食能に対する影響を調べた。その結果、それぞれの変異体を発現させるとNIH3T3細胞の貪食が顕著に抑制されることを見いだした。さらにNIH3T3細胞において認められたこれら3種類の分子およびそれぞれのdominant negative変異体の貪食に対する効果はマクロファージにおいても同様に観察されることを見いだした。現在は、3種類のそれぞれの分子の上流あるいは下流に位置する可能性のある分子をクローニングし、NIH3T3細胞、マクロファージに発現させてそれらが実際に貪食に関与しているのかについて検討しているところである。
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