2005 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージによるアポトーシス細胞認識の分子機構
Project/Area Number |
03J04380
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲矢 道雄 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アポトーシス / 貪食 |
Research Abstract |
貪食能を指標にしたレトロウイルスを用いた発現スクリーニングによってRab5とRhoGをNIH3T3細胞に発現させるとNIH3T3細胞によるアポトーシス細胞の貪食が亢進することを見出した。そこで、Rab5,RhoGおよび、他の代表的なRho family分子(Rac1,Cdc42,RhoA)をNIH3T3細胞、および骨髄由来マクロファージに発現させ、それら分子のアポトース細胞貪食における役割を検討した。その結果、これら2種類の貧食細胞においてRac1を過剰発現させるとRab5,RhoGの場合と同様に貪食が顕著に亢進した。これに対し、RhoAを発現させると貪食能は減少したが、Cdc42を発現させても貪食能に変化は認められなかった。次に上記5分子のdominant negative formを上記2種類の貪食細胞に発現させ、それらの貪食に対する効果を調べた。その結果、Rac1およびRab5のdominant negative formを発現させると貪食能はほぼ完全に抑制され、貪食にRac1,Rab5が必須であることが示された。また、RhoGのdominant negative formの発現も貪食能を3割以上阻害し、RhoGが貪食を正に制御することが明らかになった。一方、RhoAのdominant negative formを発現させると貪食能は亢進し、RhoAは貪食を負に制御していると考えられた。すなわち、同じRho familyに属する分子であってもRac1,RhoGはアポトーシス細胞の貪食を正に、一方RhoAは貪食を負に制御することが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)