2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J04404
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 晋 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 電気生理 / Brain-Machine Interface / 独立成分分析 / ニューロン活動 / 多細胞記録 / 海馬 / Dodecatrode / spike sorting |
Research Abstract |
本年度は、脳神経活動が機械を操作するためのインターフェイスの実用試験を行った。昨年度開発したリアルタイムにマルチニューロン活動を単一ニューロン活動に分離するためのシステム(RASICA)を更に拡張し、インターフェイスの精度を向上させた。また、昨年度にラット海馬から計測した予備データをRASICAシステムで解析することで、インターフェイスの作動原理の候補と成り得るロバストな同期活動現象を発見した。 1、ラットが実際に行動することなく、脳神経活動が機械を操作するためのインターフェイスを介すことで、脳活動だけで報酬を得ることを検証した。 2、RASICAシステムから取得できるニューロン群の情報をリアルタイムに視覚化するツールを開発した。 3、高い音と低い音の違いを遅延期間後に判別するdelayed non-matching to sample taskを遂行中のラットの海馬に特殊電極(Dodecatrode)を5本刺入して、複数のマルチニューロン活動を記録した。このデータをRASICAシステムで解析したところ、近傍のニューロン群が1ミリ秒以下の精度で同期活動をしている現象を発見した。 本年度で本研究課題の目的である脳神経活動が機械を操作するためのインターフェイスが完成した。この革新的なインターフェイスを用いることで、既存手法では検証することが困難であった脳内可塑性についての研究を今後発展的に行っていく予定である。 昨年度に開発したRASICAシステムとdodecatrodeについての研究は、Neuroscience誌上で発表された。その内容は国内特許出願中であり、PCT出願準備中である。また、今年度の成果(1)と(3)については、学術雑誌に投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)