2004 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア大陸部における住民による天然資源管理の確立過程
Project/Area Number |
03J04526
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
生方 史数 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 天然資源管理 / コモンズ / 制度 / ダイナミクス / 発展途上国 / 学際的研究 / 農村の社会経済 / 開発と環境 |
Research Abstract |
1.文献サーベイ 本年度は前年度に行った文献サーベイをさらに継続し、以下の2つの学問領域に焦点を当てた。主に海外の論文を中心に、住民による天然資源管理の動態的変化に関連する既存の理論・事例を整理し、東南アジア大陸部においてその理論を適用する際に生じる利点・問題点について検討した。 ●制度変化に着目する社会科学(新制度派経済学、経済社会学など)、特にコモンズ論、集合行為論 ●人間=自然関係の動熊に着目する分野(環境社会学、政治生態学、人間生態学、社会人類学など) 2.資料収集・現地調査 上記の文献サーベイと平行して、タイを中心に、東南アジア大陸部における村落共有林管理(コミュニティーフォレストリー)活動の既存研究やプロジェクト報告等の収集を現地で行った。また、2004年9月から10月における現地調査では、公共地管理の動態的な側面に関する作業仮説を立てるのに十分なデータが得られ、今後本調査を行う調査地を特定の地域に絞り込むことができた。なお、本年度に予定していた本調査は、事情により(下記参照)受入研究期間との交渉が遅れたため、来年度に行うことになった。 3.研究成果 下記の2編の論文を発表し、2つの学会発表を行った。 4.受入研究機関との交渉 受入機関との交渉および長期滞在調査(本調査)は、私本人の健康問題や学会で編集委員をしていた(2005年3月に任期終了)ことなどもあって、予定よりも大幅に遅れた。しかし、なんとか2005年3月から2006年3月まで、コンケン大学人文社会学部で客員研究員として受け入れてもらえることになり、タイ政府から調査ビザも下りた。今後本調査を行うべく、長期で現地に渡航する予定である。
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Research Products
(2 results)