2004 Fiscal Year Annual Research Report
浮上磁束管構造から探る太陽フレアエネルギー蓄積・解放機構
Project/Area Number |
03J04619
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹内 貴子 (石井 貴子) 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 太陽 / 活動領城 / フレア / 磁場 |
Research Abstract |
太陽フレアは磁場に蓄えられたエネルギーを急激に解放する活動現象である。その活動の源である磁場構造(特に捻れ構造)の発達過程を調べることによってフレアのエネルギー蓄積・解放機構を探ることが本研究の目標である。 本年度は、まず、2003年10月に出現した今太陽活動サイクル中最大のフレア活動を示した領域について、ベクトル磁場を用いたデータ解析を詳細に行ない、磁場の捻れにフレアのエネルギーが蓄積されていく過程を明らかにした。この結果は、フランスで開催された国際会議で発表し、学術雑誌に投稿を準備中である。更に、アメリカで行なわれたフレア前の活動現象に関するデータ解析研究会に出席し、これまでの研究成果の報告や今後の観測計画についての議論を行なった。これらの渡航費用に科学研究費を用いた。 京都大学飛騨天文台の太陽磁場活動研究望遠鏡(SMART)で得られる大量のデータの処理プログラムを新たに開発した。観測ログや全データの動画や日立った現象の動画などを効率的に生成することを可能にし、閲覧しやすい形式でデータの整理を行なった。これにより大量のデータからフレアなどの活動現象に関連したデータが取得されているか否かを容易に判別できるようになり、今後の研究が効率よく行えると期待できる。これらのデータ処理用の計算機は科学研究費を用いて購入した。また、2004年8月にSMARTを用いて観測した活動領域の発達過程やフレア活動についての初期結果を、日本天文学会2005年春季年会にて発表した。
|
Research Products
(5 results)